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IT利用は、従来は特定業務(財務会計、人事労務、生産流通管理など)の事務効率化を目指したものであり、組織体系も集中処理を汎用機で行うことを前提として形成されたものであった。しかしながらPC、アプリケーションパッケージ、インターネットの普及などによりIT利用の分散化が進行し、業務全般、決済・商取引など急激な多様化が進展した。
分散化は、企業経営、行政(自治体、官公庁)事業運営において多大な効果をもたらしたが、反面多くの問題と課題を生むことになる。主な項目は以下の通りである。
組織・業務管理上のデメリット
従来の情報システムは、システム部門が統括管理し全体最適を考慮した上で、ユーザー部門に提供され効率よく推進されてきた。しかしながら幅広い高度情報の利用が拡大し、ユーザー部門が独自に一つの情報(データーベース)を多用な用途で使うことが急激に進展した。システム部門が最終処理を行ってユーザー部門に必要な情報を提供するという形態ではニーズ・スピード・サービスコスト面で対応できなくなり、従来型情報システムの運営は崩壊してきている。
さらに、予算化権限・利用権限がユーザー部門へ移管されるケースが増加し、個別最適のみでのシステム導入が蔓延した。このことは一見効率の良いシステムを手軽に、かつ低価格で導入できるように見えるが、以下の観点で弊害を生むことになった。
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連携性のないシステムが増加し、データの二重入力、再加工、不統一で煩雑なデータ管理など、不必要な事務作業増加。 |
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個別契約の増加により、運用・保守・補修などの保証範囲が明確でない契約が横行。これにより、トラブルの多発・修復に係る高額な費用の計上、調達という不毛な作業がユーザー部門の多くで発生し、見えない部分での人件費が高騰。 |
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システム部門は、ユーザー部門のシステム利用状況が全く把握できなくなり、社内(庁内)情報及びシステム統制が不可能な状態に陥っている。 |
システム技術・構築上のデメリット
従来の汎用機型システムは、特別な開発言語により構築されたものであり、企業固有のニーズにより設計されたシステムである。近年はそのシステムを必要に応じ、いわゆるオープンシステム技術を使い、継ぎ足したり、全体を一見オープン型システムのように作り変えたものが多い。この場合、根幹となるデータベースをユーザーが保有している個別システムと連携してスムーズに起動することが難しい。つまりシステムに連携性がないため新たに別システムを付加するか、人的作業でデータを移し換える必要がある。システムそのものが陳腐化している上に、最新のシステム詳細マニュアルが存在しないことが多いため、より複雑化し、多様なトラブルに見舞われる例が多い。
現在はデータベースを基にして、ユーザー自身が必要に応じ、利用権限の範囲内でアクセスし加工して利用する方向が主流となってきており、その技術・通信環境・アプリケーションパッケージ・セキュリティなどユーザーが最適な形で組み合わせて利用できる状況にある。そして、従来型システムのままでは、その効果が期待するほど出ていないのが現状である。
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