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【波多野】アクセスログというのは、Webサイトに訪問したネット利用者のサイト閲覧状況を知るためには、重要なものです。しかし、企業のサイト数は多くなっているにもかかわらず、実際にアクセスログ解析ツールを利用している企業は少ないのが現状だと思います。解析ツールを活用している企業がかなり多くなってきたとはいえ、ツールを組み込んだだけで、解析結果を頻繁にチェックしている企業はあまり多くないという印象です。毎月1回、上司への報告だけでいいのでしょうか。
まだまだ、アクセスログ解析ツールを駆使していないような気がしますね。もともと日本の企業は“分析モノ”は苦手で、これに限らず、アンケートとか、リサーチなどの分析結果を見て、今後どのようにするのか、という発想やアイディアに発展させるのが、欧米に比べてうまくないような気もします。少し “分析ベタ”という感じも受けます。上島社長は、さまざまな企業と接してこられて、その点はどのように感じていますか。
【上島】日本の企業は一般的に“データ分析”に対する予算がとれないケースが多いですね。米国企業の場合ですと分析データに基づいて経営判断する流れが当たり前のように定着しています。ところが日本企業の場合はアクセス解析に限らず、ツールを打ち出の小槌のように考えていて、データを放り込めば自動的に欲しい結果が出てくるものと過大な期待をしている方が多いと思われます。
「データを入れると何か答えが出るのではないか」と。それを“分析”だと勘違いされている方が多いようです。確かにツールは様々な情報を返してくれますが、分析の前にどういうデータが欲しいのかをある程度設計しておかないと、結局何も判断できない結果になってしまいます。このように日本の企業においては、「分析は何のためにするのか」「分析結果を何に利用するのか」という分析の前段階が弱いのではないかと思います。
【波多野】そうしますと、アクセスログ解析は、サイトの裏側でどのようにネット利用者がネットを閲覧しているかということで、他の分析と比べて、まさに目に見えない状況ですので、企業の方に理解してもらうのは、もっと難しいことではないですか。
【上島】確かに初めてアクセス解析を行う方にとっては難易度が高いでしょう。私がそういった方によくアドバイスさせて頂くのは、ログ解析のプロセスについてです。アクセスログ解析は「分析結果を何に使うか」という目標設定から始まり、大きく4つのプロセスがあります。一番初めのステップは現状を把握するという段階です。これはサイトにどれくらいの訪問者があるのか、どれくらい見られているのかといったWebサイトの実態を数字で押さえることです。このようなステップ1の現状分析まではどの企業でも実施されています。ただ、現状分析を行っている企業が多いとはいえ、その分析結果を業務に活かせているところは少数です。
ログ解析の結果を活用できていない企業の多くは、Webサイトの役割や目的がないかまたは不明確です。やはりゴールが定まっていないと、どんなにデータを眺めてもなにも答えを見つけ出すことはできません。多くの企業がステップ1以降に進めていないというのが現状ですが、分析結果を活かすためにはステップ2以降が重要になります。
【波多野】なるほど、そうですね。今、解析には4つのステップがあるといわれましたが、現状分析の次は?
【上島】ステップ2は効果測定です。効果とはプロモーションやマーケティングなどの施策に対しての効果であり、それが実際の売上にどのくらい貢献しているかを定量評価するための効果測定です。ステップ3は効果測定の結果を次のマーケティングへ活用するフェーズです。これは分析結果をもとにターゲティングの見直しやプロモーション手段の選定などを行います。最後のステップ4はレコメンドで、いかに個々のユーザに合わせた情報を見せるかということです。とくにB to CのWebサイトにおいては、ステップ4が重要になってきます。
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