Web2.0時代に突入したからと言って、すべての企業が大手検索サイトや大手ポータルサイト、あるいは大手ネットショップのように最新技術を投入する必要はない。また、無理してコミュニティサイトやSNSを自社運営する必要もないのである。しかしながら、ネット利用者は大手のネット先行企業の環境にすぐに慣れてしまうため、新たに便利で使いやすいWebサイトやサービスが登場すると、それが普通のネット環境のように感じてしまう。加えて、Web2.0の利用者発信型傾向はCGMという形で一般化しつつあり、もう後へは戻れない状況であることも事実だ。
そうしたネット環境下で、企業は、企業サイトや商品サイトが市場や顧客(潜在客・見込客・既存客)にどれくらい対応しているかが求められる。いつでも、どこでも気軽に書き込みなどがし易い環境は、実は個人だけではなく企業にとっても同様である。最近では、自社商品やサービスの情報更新や追加のために、個人などのブログサイトと同じぐらいその環境が必要となってきた。
企業は、今後、個人と同様にどこに自社商品のことが書き込まれているかを知り、その疑問や誤った回答に詳細な情報を送り続けなくてはならなくなるであろう。書き込まれたことを見て、確かめ、対応を考える。さらに、必要な情報を発信し、また検証する、という繰り返し作業も必要かもしれない。
それは、今までのOne to oneのコミュニケーションだけではなく、ネット特有の複数 to 複数のコミュニケーションとなるからだ。新たな時代に入り、形態は同じでも機能や役割が変わるものがいくつもあるが、企業サイトや企業の商品サイトもその1つとして認識した方が良さそうだ。
市場や競合他社を意識して、自社の検索キーワードを含んだ興味ある情報を高頻度でアップすれば、それがSEOや自社の実績につながるサイトリニューアルとなる。これを実践する上では、「CMS」という“箱”を作ることが一番賢明であろうということに辿り着いた。いわゆるブログではなく、ブログの良さを踏まえた大手企業も使えるCMSである。このようなCMSにするために、集客、トップページレイアウト、サイト内誘導、サイト内プロモーション、社内ナレッジやイントラとの連携、社内審査・認証、セキュリティについて検討した。そして、実際に第1号がアップするまでに約1年が費やされた。
今見ているこのコラムは、日立情報システムズが独自開発したCMSサイトで読んで頂いている。紛れもなくこれがWebマーケティングを重視したCMSの第1号である。既に他社導入事例も増え、お客様のWebマーケティングに貢献している。事実、導入事例では集客数が倍になり、お客様が最初に到着するページとしてトップページの割合が大幅に上がり、トップページから離脱する人は半減している。よくわかる人なら、こうした数字の改善から、その効果が読み取れるであろう。実績にも大きく貢献しているのである。
次回はWeb2.0対応の企業サイトであるこの「CMS」をいかに使い込むか、そのテクニックと活用ノウハウについて述べることにする。