情報セキュリティからの発想
日立情報では、「紙=情報」という認識のもと、紙くずかごを全廃して回収キャビネットに替え、使用済みの社内外文書はメモ紙1枚まですべて回収しています。
さらに、これを自社内で湿式ASシュレッダを用いて、100%パルプ状に戻してから社外へ搬出するなど、
「情報セキュリティの確保」と「環境保護(資源リサイクル)」を組み合わせた、ユニークな紙資源リサイクル活動を展開してきました。
1999年12月には、このような環境保護(資源リサイクル)活動をいっそう発展させたものとして、「ハイセキュリティ紙資源循環システム」を自社で開発し、
本社地区(東京)、神奈川地区、福岡地区の主要事業所で運用を開始しました。
このシステムは、湿式ASシュレッダで処理した古紙を、トイレットペーパーとして還流させるのではなく、
各種OA用紙や印刷用紙に再生し、「インターネット調達」などの循環型調達で自社に還流させ、繰り返し循環使用するものです。
お客様とともに循環型社会を実現させるために
このシステムにより、いま企業に求められる「情報セキュリティの確保」と「持続可能な循環型社会づくりの実践」という2つの課題を同時に解決することが可能です。
使用済みの機密書類などを自社内でパルプ状に戻し、印刷情報を完全に消去することができ、循環型グリーン購入の推進やリサイクル経費の削減などにも寄与します。
当社は、このシステムを広く社会に普及させ、他社と一体となった循環型社会づくりを推進するために、環境配慮型サービスの一環として日立グループ内外各社、自治体ほかへの提案・導入に力を注いでいます。
ノーマライゼーションの観点からの導入事例
障がい者雇用を広げるためのシステム整備
日立情報が開発した紙資源循環型システムは、環境保全と情報セキュリティとを両立させるシステムですが、障がい者の雇用拡大にも貢献しています。
当社では、日立製作所の特例子会社日立ゆうあんどあいと連携して、知的障がい者が運用できるようにシステムを整備してきました。
2001年にその第1号システムを(株)ファンケル様(神奈川県横浜市)の特例子会社である(株)ファンケルスマイル様(神奈川県横浜市)に納入。
その後、NPO法人、神奈川県藤沢市、日立グループ4事業所に導入され、延べ9事業所23名の方に雇用機会を提供しています(2007年3月現在)。
情報の漏洩リスクは0%、かつ100%の循環型グリーン購入とノーマライゼーション推進の三位一体ソリューションを実現
(株)ファンケルスマイル様は、2001年に本システムを日本で最初に導入しました。
従前使用のシュレッダは、刃で紙を細かく切断する方式でした。情報セキュリティ面では情報の滅却が実現できても、再生紙原料としての利用が困難で循環型リサイクルが実現できず、環境保護面での問題を抱えていました。
「湿式ASシュレッダ」なら、少量の水を加えてパルプ状に戻すため情報セキュリティリスクは0%へ、かつOA用紙や情報用紙、印刷用紙ほか各種の再生紙の原料として100%の利用が可能となり、CSRの課題であった情報セキュリティの確保、環境保護の両立と知的障がい者の新たな職域拡大が一挙に解決しました。
|
「2001年4月、ファンケルグループ内で発生する機密書類等の滅却・リサイクル業務が開始されました。
障がい者が自分たちの能力を生かし、作業が容易かつ安全に行えるよう、装置にはさまざまな工夫や改造が加えられました。
情報セキュリティの向上、このシステムで製造された各種の循環再生紙を自社に還流し繰り返し利用する先進的な『循環型グリーン購入』による環境への配慮、そして知的障がい者の職域拡大と雇用促進など、多くの成果が得られました。
作業者自身も仕事を任されているという自覚をもち、自主的に目標を掲げるなど、いきいきと仕事に取り組んでいます。」と同社の関根代表取締役社長は語っています。
|
|
(株)ファンケルスマイル様での作業のようす
|
標準化で雇用の輪を広げる
日立製作所中央研究所(東京都国分寺市)は、2005年に本システムを導入しました。
同研究所では、2名の知的障がい者が各所に設置した文書回収キャビネットからの回収、分別、湿式ASシュレッダによるパルプ化処理、搬出までを担当しています。
導入にあたっては、当社の他に中野区障害者福祉事業団や研究所のスタッフが協力して、彼らが安全に効率良く作業できるように、作業手順を知らせるメッセージボードを設置するなどの工夫をしています。
当社では、このようにして確立したビジネスモデルをパッケージにして、日立グループの事業所や一般企業、官公庁に輪を広げていくことをめざしています。
紙資源循環リサイクルシステムや障がい者雇用への取り組みがメディアで紹介
日立情報では、自社開発した紙資源循環システムにより環境保全と情報セキュリティとを両立させる環境保護活動に取り組んでいます。こうした取り組みが、2007年2月、テレビ東京「株式ワイドオープニングベル」の「紙のリサイクル業界特集」で取り上げられました。
また、2007年5月には、NHK「おはよう日本」から障がい者雇用への取り組みについて取材を受け、視覚障がい者である従業員の一人が紹介されました。
| ●2007年度の主な放映・掲載実績 |
| 紹介されたメディア |
放送日/掲載日 |
| NHK「おはよう日本」障がい者雇用への取り組みについて |
2007年5月12日 |
| テレビ東京「株式ワイドオープニングベル」紙資源循環システムについて |
2007年2月20日 |