・約6ヵ月という短期間で新システムを導入
・各種業務の省力化、リアルタイム化を実現
・社員の意識改革を実現
業務効率化の障壁となっていた老朽化した社内システム、
迅速な再構築を迫られていました。
情報管理室 室長
堀江 正紀 氏
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製造業にとって、設計技術、製造技術はもちろん、情報技術のスキルアップと開発力および保守の効率向上は永遠のテーマであるといえます。もちろん、同社もその例外ではなく、2001年10月より、藤森社長をトップとする「売上拡大、生産革新、業務革新、原価低減、信頼性向上、顧客サービス向上、社員の働きやすい職場づくり」などを活動目標とした全社MI運動を展開していました。
その一環として、社内基幹システムを見直した結果、財務会計システムは会社の状況をリアルタイムに把握することが事実上不可能であったり、人事管理は人事台帳を紙ベースで管理しており、勤怠データの収集も工数を要しているなど、両システムの再構築が急務であるとの結論に至りました。また情報管理室 室長 堀江 正紀 氏は「当時の情報システムは保守作業が多くなっており、変化の激しいIT業界への追随、税制等法改訂への対応などで、頻繁なシステム見直しに時間を割くことが困難になっていました。さらに当時の基幹システムはアセンブラプログラム1276本が稼働しており、言語を解読できる要員も限られ、業務改善を加えたシステムの再構築が急務でした」と導入背景の別の一面もお話しくださいました。
パッケージシステムの導入が、システム再構築実現への近道
同社では、システムの再構築に当たり、当初は自社開発の道を模索していました。しかし、米国での同時多発テロ事件の影響により対米輸出が落ち込むなど、社内外を取り巻く環境が一変、それまでにない危機を迎えました。そして、その危機を乗り越えるべく、自社開発からパッケージの導入へと切り替えることにより、早期のシステム再構築を目指しました。パッケージの選定に約1年、50回を超える打ち合わせを行い、その間5社のプレゼンを受けましたが、機能の優位性から、日立情報システムズが提案したSAP R/3の導入を決定しました。
2001年9月、実際の導入作業が始まりましたが、その際、社内の体制づくりに腐心されたと堀江氏は語ります。「やはり今までの業務の仕掛けとまったく変わるため、ユーザからの反発が予想されました。そのため、トップダウンの導入を推進するとともに、ユーザ部門からもプロジェクトチームに参加させボトムアップも融合させました」
さらに週1回のフォロー会議を実施し、不具合事項並びに計画遅れ事項については次週フォロー会議まで必ず対策し解決することが義務づけられました。「今思えばずいぶんキツいことを要求していたと思います。しかし、日立情報システムズのスタッフは毎回、見事に解決案を出してくれました。おかげで滞ることなく導入作業が進んだと感謝しています」
約6ヵ月という極めて短い導入期間、導入後も期待通りの効果を実感
同社独自の業務プロセスにパッケージを対応させるために、アドオンプログラムによる機能追加は不可欠でした。しかし、導入期間短縮のためノンカスタマイズという大前提があったため、アドオンプログラムの本数は極力少なくしました。こうした努力も実り2002年4月にシステム稼働、SAP R/3としては極めて短い、約6ヵ月という期間で導入しました。
新システムは、全面的にSAP R/3の標準画面を採用しているため、ユーザには習熟期間が必要でした。しかし、データの取り込みを全て自動化し省力化を図るなど、導入初期から業務の効率化は実現しています。また、従来の帳票による管理やデータのバッチ入力といった業務から、リアルタイムの処理となることで、ユーザ部門の大きな意識変革が行われ、これにより業務のスピードアップが図られました。システム運用の面でも、例えばこれまで多くの工数を要していた人事異動に伴うシステム、データ変更も、データが共有化されたことで作業負担が軽減されています。
「導入から1年が過ぎましたが、大きなトラブルもなく、すでになくてはならないシステムとして、順調にユーザにも浸透しています。業務工数の削減からペーパレス化まで、当初の見込み通りの効果が出ています」と堀江氏は語ります。

システムイメージ
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- 約6ヵ月という非常に短い期間で、業務システムを再構築
- 決算業務を2日短縮するなど、業務工数が大幅に軽減
- リアルタイム処理により業務のスピードアップを実現
SAP R/3の導入が進む中国工場と、
日中間でのシステム連携を実現させたい。
つい最近、同社では、Webによる新生産管理システムを自社開発により実現させました。このようなシステムを自社開発する例はまだ少なく、時代をリードする動きといえます。こうした開発の原動力となったのが、SAP R/3の導入であったと堀江氏は語ります。「正直、SAP/R3の導入は、私たちにとって背伸びしたものであったかもしれません。しかし、全社一丸となって導入、稼働を成功させたことにより、社員それぞれのITに対する意識の高揚、自信につながりました。 SAP R/3導入成功という自信があったからこそ、新生産管理システムの開発も、成功へと導くことができたと感じています」
また、同社では96年より中国に進出、現地工場を稼働させていますが、同工場においてもSAP R/3の導入を始めており、将来的には日中拠点間でのシステム連携を視野に入れているそうです。「同じSAP R/3を入れる以上、システム連携は当然考えています。しかし、セキュリティ対策などクリアすべき多くの課題があります。こうした課題の解決でも日立情報システムズからの協力を期待しています」
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